伝わる話し方の専門家、小紫 真由美 です☆

「解像度」と聴くと、
パソコンやテレビの画像を連想する方が多いのではないでしょうか。

解像度が高いほど、細部までハッキリ見え、

解像度が低いほど、ぼんやりした見え方になります。

ただ、この「解像度」という言葉、

最近は

人に何かを伝えるときや

物事の認識のレベルを表す言葉として使う人が増えています。

 

具体的に言うと、

あるテーマについて解像度が高いというのは、
様々な角度からそのテーマを分析することができ、
状況を正確にとらえることが出来ている状態
です。

 

ある人の解像度が高いか、低いかというのは、
そのテーマについて、感想や批評を話し合うと、すぐに分かります。

たとえば、

同じ映画を見た友人どうし(AとB)が、映画の感想を話し合う場面を想像してください。

Aの感想:
「この映画のストーリー、〇〇監督らしく、人間の性善説が描かれていたよね」
「内向的で、周りに自分を合わせてばかりだった主人公が、急にPTA会長に選ばれて、
少しずつリーダーシップを発揮しはじめて、性格や話し方まで変わっていったのが面白かった」

Bの感想:
「すごく面白かった」「結構まじめな話かなと思った」

Aの感想は解像度が高く、Bは解像度が低い表現です。

もし自分がAの立場だとすると、Bとの会話を「物足りない」と感じるかもしれません。

プレゼンテーションの講座などで、受講者同士で、プレゼンの評価をしていただくと、

解像度が低い方は「すごく上手でした。」のような、
ざっくりしたコメントをしがちです。

一方で解像度の高い方は、
「話の構成は、、、。表現力は、、、。ボディランゲージは、、、。」と、
細かく多角的に観察した視点で話してくれます。

後者の方が「分かりやすい」ですし、他の受講者の方の参考になるのは
言うまでもありません。

私たちは、
解像度が極端に違う人と話すとき、「分かり合えない」「通じない」「物足りない」
という感覚を味わいます。

友人や家族との間なら問題はないかもしれませんが、
これがビジネスの現場になると、笑って済ませられなくなります。

たとえば、私がコンサルティングの現場で、

クライアント企業の方に新しい研修をご提案する際、

カリキュラムだけを提示し、
「同じ業界でも好評いただいた研修ですし、この内容がおすすめです」
というような、ざっくりとした説明しかできないとしたら、、、。

「この人に任せて大丈夫かな」と相手を不安にさせ、
プロとしての信頼を損ねる可能性があります。

当然ですが、
クライアントの課題やニーズへの共感や、
その研修をすすめる根拠、他のプログラムとの違い、他社での実施例、
プログラムの成果物などを説明することで、
「ああ、この人はよく分かっているな。安心して任せられる。」
と思っていただけるというものです。

 

上司と部下の関係でも、上司の解像度が圧倒的に高い場合が多いため、

それが原因で互いに誤解やコミュニケーションミスが生まれることも多々あります。

 

解像度の違いは、
経験の多さ、経験を通じた学習による視点の広さ、多さ、深さに影響を受けます。

つまり、ある分野について解像度が高くなるには、

様々なことを経験し、経験を観察し、そこから学ぶ、、、ということを繰り返していくしかありません。

そのためには、そもそも、その分野に関心を持っていることが前提となります。

 

どんな分野やテーマでも解像度を高くするなんて無理な話。

まずは、自分の専門分野や、興味関心の高いテーマについて鍛えていきましょう☆

私も、今年は 自分よりはるかに解像度の高い方たちに囲まれ、何度も冷や汗をかきながら、
共に学ばせていただきました。

「自分は何も知らない」と分かると、学ぶ意欲に火がつきました(笑)

知れば知るほど、世の中、身の回りの事象、しくみが

理解できるようになります☆

解像度を上げ、会話も人生も豊かにしたいですね。

 

 

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