新潟在住のフリーアナウンサー&伝わる話し方の専門家、
小紫真由美です。
昨日は、「キャリア」をテーマに一日学びました。
私は キャリアコンサルタント(国家資格になりました)としても活動しているのですが、
そのスキルアップも兼ねての参加でした。
内容はもちろん、講師の方の「あり方(姿勢)」が素晴らしかったです。
参加できてよかった!
コンサルタントは、人と向き合う仕事ですが、キャリアコンサルタントは、その中でも特に
クライエントの感情に寄り添うことを求められます。
そのためにも、
まずは自分自身の感情やコミュニケーションのクセを知っておくことが大事なのです。
講義を受け、自分の中にあった「思い込み」のバリアが、また壊れたと感じます。
学ぶって楽しいですね。
さて、講義の中で印象的だったのは
「聴く」スキルのロールプレイ。
3種類の「聴き方」を体感するという内容で、私も自分の研修に数えきれないぐらい
取り入れてきたワークです。
ですが、自分が受講生の立場で体験すると、新たな発見がありました。
ロールプレイの内容ですが、、、
1つ目は、聴き手が、話し手に対し、石のように表情も変えず、まるで反応しないというパターン。
想像の通り、これ、ものすごく寂しい、嫌な気持ちになります。
2つ目にやったのは、表情や態度(うなずくなど)だけでリアクションするという聴き方。
最後、3つ目の聴き方は、
聴き手が声を出して応答します。
「へえ!」「そうなんですね」というリアクションや
言葉の繰り返し、質問もオッケーです。いわゆる、双方向の会話です。
ここで質問です。
私は、2と3の聴き方、どちらの方に満足感を覚えたでしょうか。
段階を追うごとに、話し手(聞いてもらう側)の満足度は高まる、、、と考える方が
ほとんどではないでしょうか。
一般的なセオリーもそうですし、講師の先生も、そのような解説をされました。
ですが、、、想像と異なり、
私は、2の方、、、つまり、黙って聞いてもらったときの方が、
声を出して相手が反応してくれた場合より、
嬉しかったんです。
無視された後だったので反応してもらえる嬉しさが身に染みた、、、というのもありますが、
大きな理由は、
3の聴き方にありがちな「落とし穴」です。
実際に何が起きたかというと、、、
子育てをテーマに私が話し、聴き手の方は途中まで、
「へー」「そうなんですね~!」と声に出して
反応してくれました。
ですが、相手の方は、途中から、ご自分の体験談を夢中になって語りだしたのです。
つまり、聴き手と話し手が逆転したんですね(^^;
結果、
私の中には、「もっと話したかったなあ。聴いてほしかったなあ。」という、物足りない感じが残りました。
同時に、「私も同じことをしているなあ。」とわが身を反省しました。
私達人間は、言葉を使って話せる生き物です。
言葉が使えるからこそ、相手を励ましたり、質問で相手の真意をくみ取ることもできます。
一方で、話せるからこそ、聴き手であることを忘れ、つい自分のことを語りだしてしまうことがあります。
「ちゃんと聴こう。」と意識することが、とても大事ですよね。
こんなふうに、研修の素晴らしいところは、同じレクチャーを受けても、
感じることや学ぶことが、個々で違う点だと思います。
そして、分かるというのは、
「頭で分かっていること」でなく、「体感し、納得すること」であると改めて感じました。
私も、そんなふうに、受講生の方が自由に感じたり、学べたりする場を作っていきたいと思います。
食べている時は、何も聞こえない、、、。(チビ太)