~自分らしさを発揮して生きたい!
あなたの思いを言葉にし、
望む未来を作るお手伝いをします。~
伝わる話し方の専門家 小紫真由美です。
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研修や講演で参加者の方から質問を受ける機会があります。
その時に多いのが
「人と上手にコミュニケーションをとるコツを教えてもらえますか?」
「会話の中で自分の意見を上手に主張するにはどうしたらいいですか?」
といった、抽象度の高い質問です。
ちょっとイメージしてほしいのですが、
もしあなたが
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「人と上手にコミュニケーションをとるコツを教えてもらえますか?」
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こう質問されたら、どう返しますか?
ここであなたが、
「そうですね。相手の長所をほめることではないでしょうか。」
というように、
すぐに自分の考えを返そうとするなら、
残念ながら、その回答はあまり役立たない可能性があります。(^^;
質問への即答は「ヤバい」んです(笑)
なぜヤバいのか。
その理由を具体的にお伝えしますね。
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「人と上手にコミュニケーションをとるコツを教えてもらえますか?」
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こう問われて、ある人が
「そうですね。相手の長所をほめることではないでしょうか。」
と返したとします。
ここで即答した答は、
その人が自分の体験から得た「持論」です。
たとえば、その人が以前
自分の家族との関係が上手くいかなかったことがあり
その時、相手の短所をダメ出しすることをやめ、
良いところを褒めるようにしたところ
家族が心を開いてくれた、、、
こんな体験を持っていた場合、
「相手の長所をほめること」は
その人にとって、コミュニケーションについての「持論」となります。
もちろん
経験からの学びとして、持論を持つことは当然ですし、
それ自体は素晴らしいことです。
ですが、
この持論をそのまま他人へのアドバイスにしてしまうのは
「ちょっと待って!」と言いたいところ。
理由はシンプルです。
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あなたの経験から出来た持論が、相手の経験に役立つとは限らないから
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「相手の長所をほめる」ことは、
あなたと家族、、、という「特定の状況」で役立ったノウハウであり、
それは、
質問者がイメージする「特定の誰か」とコミュニケーションする場で
効果があるとは限らないのです。
考えてみれば当たり前の話ですが、
私達は意外にこのことを忘れて、
質問されたら反射的に答えてしまいがちです。(自戒をこめて)
それでは、即答は避けるとして
私達は質問に対し、どう返したらよいのでしょう?
・
・
・
すでにお察しの方もいると思いますが、
正解は
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こちらから質問し、相手の状況を話してもらう
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です。
「どんな場面での(誰との)コミュニケーションを想定されていますか?」
「あなたは、どんなことを試してきましたか?」
というふうに、
相手の置かれている状況を把握するための質問をすることが必要です。
シンプルに
「具体的な場面を教えてもらえますか?」
と尋ねてもいいと思います。
実際にこうやって問い返すと、
返ってくる答は実に様々。
「年上の部下と気持ちが通じ合わず悩んでいる」という人もいれば
「商談の際、緊張してしまって会話が続かない」という人もいます。
実際には、いくつか質問を続け、
その方の置かれた状況を詳しく話してもらうのですが
そうすることで、
こちらも
「そういうケースなら、〇〇を意識するといいかもしれませんね」
というように、
その方に合った的確なアドバイスをすることができます。
即答した「相手の長所をほめること」というアドバイスに比べ
そちらが相手に役立つか、言うまでもないですよね☆
質問には即答するべからず♡
お客様からの質問や
会議や報告などの場面でも
ぜひ実践してくださいね。
親戚からもらった巨大な梨。
「うわ、重いーーっ」と驚く息子。
味の方も、みずみずしくてウットリする美味しさでした。