こんにちは。アナウンサー・対話力コーチの小紫です。
仕事や人生で迷ったときや行き詰ったとき、
私たちは、それを誰かに「相談」します。
そこには、当然、「相談することで、悩みや問題が解決に近づくのでは」
という期待があるわけです。
ただ、実際には、
多くの人が、「相談」してもうまくいかない。つまり、
人に相談したために、かえって、頭が混乱したり、
悩みが深くなったりするケースが多いのです。
いったいどういうことか。
ほとんどの人は、「相手に話せば、すっきりするだろう・・・。」
というスタンスで、いきなり話しはじめます。
頭にあることを思いつきで話すため、
話す順番がぐちゃぐちゃなんですね。
当然、相手は全体像や相談者の真意を把握しづらいんです。
・・・にもかかわらず、聴くことをトレーニングしている
コーチやカウンセラーでもなければ、
黙って人の話を聴ける人は少ないのが現実。
だから、ほとんどの人は、
こちらが全部話し終わる前に
良かれと思って、アドバイスや意見を色々と言ってくるものです。
優しい人ほど、親身になって、
「こうすれば?」とか「わたしも、同じようなことがあってね・・。」と、
どんどん自分の考えを伝えてきますよね。
しかし、実はこれが、「問題解決」には、逆効果なんです。
なぜなら、相手のアドバイスや意見に気をとられるうち、
自分が本来言いたかったことが飛んでしまう・・・という状況になるから。
その場では、相手の意見や勢いに押されて、
なんとなく解決したかのような気になりがちですが、
よくよく考えてみると、実は全然納得できていない・・・
ということも少なくありません。
こうなると、「相談なんてしなきゃよかった」ってことになってしまいます。
こうならないためにも、おすすめは、
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人に話す前に、まずは自分に向かって、アウトプットしてみる
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ということ。
人に話す前に、実際に自分に向かってしゃっべってみる、
問題点や因果関係を紙に書き出すなどして、アウトプットするのです。
これをやっておくと、
相談内容の構成や筋道が自分の中で明確になります。
そのため、
話している途中に、相手の横槍が入ってきても、
混乱せずに、会話の流れを自分でコントロールできます。
あなたの話を全部聴く前に、
「それは、こうすれなよいんだよ。」と、
自説をぶつけてくる相手に、
「いえ、そういうことではなくて、
私が問題にしているのはこういうことなんです。」と言えるということです。
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人に話す前に、まずは自分に向かって、アウトプットしてみる
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上司や仲間に相談をしても、
いつも「言いたいことが言えないまま終わっている」という方は、
ぜひ意識してほしいテクニックです。