~自分らしさを開放して生きたい!~
そんなあなたの思いを言葉にし、
望む未来を作るお手伝いをします~
伝わる話し方の専門家 小紫真由美です。
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先日、あるイベントに参加した際、
少人数のグループになって自分の体験を語り合う時間がありました。
その際、メンバーの話を聞きながら
何度も
「わかります!」「共感します!」
と繰り返している方がいました。
その方は、私が体験を話した際も、
「すごく共感します!」と言ってくださったのですが
正直、私はフクザツ~な気持ちでした。
というのも、「共感します」と言われた時点では、
まだ私は言いたいことの全てを伝え終えていなかったからです。
その方は、私の話の途中に
「共感します!」と言った後、
「僕の場合も、、、」とご自分の体験を語られたのですが
正直言うと
彼が言いたいことと私の伝えたかったメッセージは
似ているようで「別物」でした。(^_^;)
結果として、私は「分かってもらった」感覚を得るどころか、
満たされず、モヤモヤしてしまいました。
さて
お一人の方の例を取り上げて伝えましたが、
実際、私たちの多くが、
このような「上辺だけの共感」をやりがちではないでしょうか。
たとえば、、、
・相手の話の一部を聞いて、
言わんとすることが「分かったつもり」になる
・「分かる!私もね、、、」と自分の話を始める
・人の話を「うんうん、、、」とうなづいて聴きながら、
心の中では否定したり、ジャッジ(判断)している、、、
これらは残念ながら、共感とは似て非なるもの。
私自身、仕事のときは意識していますが(聴くこと自体が仕事なので)
家族や気の置けない友人に対しては、結構「やらかして」います、、、。
実は「共感」とは、そんなに簡単なものではありません。
というのも、
本当の共感は「理解」の先にしか生まれない
からです。
相手が伝えようとしているものを分かろうとして聴き、
相手が観ている景色を一緒に見ようとして聴く結果、
相手と同じ景色がようやく見えてくる。
こうして、相手を理解したからこそ、
「ああ、そうだったのですね」
「あなたはそんなふうな体験をしていたんですね」
という共感が生まれるわけです。
相手のことを理解してない段階で共感することは不可能であり
だからこそ、理解するために「聴く」ことが大事なんですね。
これに関連して、もう1つ思い出したことがあります。
私が心から信頼している方に、仕事上の相談にのってもらっている時のこと。
彼女の言葉が本当にうれしかったんです。
「私はまだ、こむちゃん(私のこと)の見えている世界が
全部見えているわけじゃないんだけれど、
〇〇※※、、、っていう理解でいいかな?」
この言葉をきいたとき、
私自身をちゃんと理解しようとする彼女の姿勢が伝わってきて、
本当にジンワリしました。
大切にされていると感じました。
「共感します」「分かります」と口で言う前に
まずは相手の世界を分かろうとする
その先に、確かな信頼が生まれる。
そんな気がします。
2022年も
そんな聴き方を多くの方と分かち合っていきたいと思います。